「YMYL、EATというものがSEO対策で重要だと聞いたが、どんなものかわからない」

こんなお悩みをお持ちの店舗は多いと思います。

店舗ホームぺージのSEO対策において、YMYL・E-A-Tというものを意識することは非常に重要です。

どれくらい重要かというと、Googleの『検索品質評価ガイドライン』の中で「YMYL」「E-A-T」という言葉は111回も繰り返し登場するほど重要です。

実際にYMYL・E-A-Tに適したSEO対策をしないと、狙ったキーワードでまったく検索順位が上がらないホームぺージになってしまいます。

そこで今回は店舗向けに、YMYL・E-A-Tについて徹底解説を行います。

「YMYLって何?」「E-A-Tって何?」という疑問から、「実際にSEO対策としてどんなことに気を付けるべきなのか」まで、店舗の疑問・不安をすべて解消する記事ですから、ぜひ参考にしていただければと思います。

YMYLとは?

YMYLは「Your Money or Your Life」の略で、日本語直訳をすると「あなたのお金と人生」ですがより詳しく言うなら「人々の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える可能性のあるページ」のことを指します。

YMYLはなぜSEO対策に重要なのか?

YMYLはその情報次第で見る人に大きな影響を与えます。そのためGoogleは「YMYLの分野の情報は、適切な内容のぺージでないと検索順位を上げない」としたのです。

例えば医療情報を扱っているぺージが、間違った情報・データを掲載していたとするならば、読んだ人の命を奪いかねません。

医療情報以外にも、法律の情報やお金に関する情報も同様です。間違った情報を信じて生活が出来なくなる人も出てくるかもしれせん。

人々の命と生活を守るためにGoogleは、YMYLの分野でSEO対策をするのであればホームぺージに掲載する情報に「正確性」「信頼性」などを重視するようになったわけです。

YMYL重視となったWELQ事件

株式会社DeNAが運営していた「WELQ」というキュレーションサイトをご存じでしょうか?

ココロとカラダの教科書というキャッチコピーを持つ医療情報キュレーションサイトだったのですが、そのサイトには病気の情報・治療法に関する情報から健康食品に関する情報まで、本当に多くの記事が掲載されていました。

しかしその記事の中身に問題がありました。WELQに書かれていた記事の大半は、専門知識を持つドクターや医学の研究者が書いたものではなく、クラウドソーシングサイトのライターが作った記事だったのです。

そのため記事の内容がとにかくひどいものが多かったです。

WELQの記事で最も有名なものは「改善しない肩こりの原因を守護霊や怨霊の仕業」にした記事です。

こんな記事でも「肩こり」と検索したときに上位に表示されてしまっていたのです。

WELQというサイトは当時のSEO対策テクニックをフル活用しており、テクニックだけで様々な間違った情報を掲載したぺージが上位表示されていました。

東京都福祉保健局がWELQの記事に対して薬機法上問題があるという認識を示し、最終的にはWELQは閉鎖されました。

Googleはこのことがきっかけとなり、YMYLという分野のホームぺージ・サイトに「正しい情報」が必要だと強く考えるようになり、SEO対策が変わっていきました。

YMYLの7つのジャンル

YMYLの分野は7つに分かれています。

①医療の情報

薬・病気・症状・健康などの情報を扱うホームぺージ・サイト。

業種:病院やクリニック、治療院(整骨院や整体院など)、エステなどの美容サロン etc

②政治の情報

政治に関する情報を扱うホームぺージ・サイト。

③財務の情報

保険、投資、税金、ローン、銀行などの情報を掲載するホームぺージ・サイト。

業種:保険代理店や投資情報を扱うぺージなど

④法律の情報

法的問題に関する情報を掲載するホームぺージ・サイト。

業種:弁護士事務所・司法書士事務所・行政書士事務所など

⑤国民の情報

宗教、国籍、ジェンダー、人種、民族に関する情報

業種というより、店舗ホームぺージで差別的なことを書くことはNGです。

⑥ショッピングの情報

商品・決済・返品など購入に関連する情報を扱うサイト。

⑦その他の情報

フィットネスや栄養、住宅情報、仕事の探し方(新卒系・転職系)などを扱うサイト。

現在は上記7つのジャンルですが、YMYLはアップデートが続いているので、今後ジャンルが増えていく可能性はあります。

YMYLに当てはまる店舗

YMYL分野に入る店舗は次のようなものです。

  • 病院・クリニック・歯科医院
  • 整骨院・整体院・鍼灸院などの治療院
  • エステサロン、ダイエットサロンなど美容系サロン
  • 弁護士・司法書士・行政書士・税理士など
  • 物販を行うECサイト
  • 保険・証券・FX・仮想通貨関連
  • 工務店・リフォーム店など建築関係

以上の業種の店舗はYMYLに分類されるので、ホームぺージのコンテンツには他業種よりも一層の注意が必要になります。

E-A-Tとは

YMYLと必ずセットで語られるのがE-A-Tです。

E-A-Tは「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取ったもので、この3つを兼ね備えたコンテンツを持つホームぺージがSEOで優位になるということです。

YMYLとE-A-Tの関係

YMYL分野のホームぺージでは、E-A-Tに沿ったコンテンツでないと検索順位が上がっていきません。

なぜならYMYLは人の命の生活に重大な影響を与える分野ですから、その情報には専門の知識に裏打ちされた信頼性のがある必要があります。

またその情報が正しいことを示したりその情報の正しいかどうかの責任者をはっきりさせるために、その分野の権威者が発した言葉か・監修した内容かなどが重視されます。

Expertise(専門性)

Expertise(専門性)というのは、店舗のホームぺージが何かしら専門性に特化しているかということです。

例えば飲食店と美容室の2つを経営している店舗があったとしましょう。

2つホームぺージ作ると費用が掛かるから飲食店と美容室をまとめた1つのホームぺージにしてしまったら、検索力は弱くなります。

飲食店を探すユーザーには美容室の情報は必要ないですし、美容室を探すユーザーには飲食店の情報が必要ありません。

専門性に特化したホームページの方がユーザーにとって役立つ情報を提供しやすいので、GoogleはSEO対策において専門性というものを重視しています。

Authoritativeness(権威性)

Authoritativeness(権威性)は、コンテンツの内容だけで判断するのではなく、「誰がそれを言っているのか」「どんな情報に基づいているのか」を重視するものです。

例えば健康情報を扱う店舗のホームぺージで、医療的資格を一切もたない人が書いたコンテンツと、同じ内容のコンテンツだけれど医者などの専門家による監修が入ったものだと、後者の方がSEO的に優位になります。

また「肩こりに鍼灸が良い」というコンテンツでも、説明をただ書くよりも、医学的論文や研究などの引用を持ってきて説明する方がSEO的に強くなります。

信頼性(Trustworthiness)

ホームページの内容が信用できるかどうかというのが、「信頼性(Trustworthiness)」です。

例えばピラティスホームぺージに生徒さんの体験談が掲載されていたとしましょう。

その体験談が匿名よりも実際に名前が出ていた方が信頼性は高いと判断されて、SEO的に優位になります。

医療情報で医師監修のコンテンツがあったとしても、「監修 東京 A医師」というような匿名よりも「監修 WAO医院 石塚医師」のようにきちんと身分を明かすことが重要です。

E-A-Tを強化したホームページに仕上げる方法

ではここからE-A-Tを強化する具体的な方法・考え方について解説をしていきます。

ポイントは「専門性だけ」「権威性だけ」のように1つだけ高めるのではなく、3つ同時に強化していくことです。

専門性を高める具体的な対策

ホームページコンテンツの専門性を高めるにはいくつか方法がありますのでご紹介します。

①1つのジャンルに特化する

店舗の業種を1つに絞る、もしくはその業種の中から1つの特定のサービスに特化することが重要です。

先に挙げたように1つの店舗で飲食店と美容室を経営していたとしても、その2つを1つのホームページにまとめてしまうのは悪手です。それぞれ別個のホームぺージを作るべきでしょう。

また美容室でも「髪質改善」に特化したホームぺージにすることで、髪質改善を探しているユーザーに届きやすくなります。

②専門家に取材・インタビューをする

専門家に取材したりインタビューしコンテンツを掲載することも専門性を高める対策の1つです。

例えば整体院は健康を扱る業種なのでYMYLに当てはまります。

整体は国家資格を持たなくても営業できるので、整体師は健康の専門家とみなされず、その情報には専門性はありません。

整体院のホームページに専門性を持たせるには、医師やドクターなど医療資格を持つ人たちに取材・インタビューをして、その人の名前を出したコンテンツにする必要があります。

ホームぺージのコンテンツの監修者として医師の名前を出すのも良いでしょう。

③一次情報を発信する

一次情報を発信することもホームぺージの専門性を高める対策になります。

一次情報とは「自分が直接体験をすることで得た情報」のことです。

店舗の一次情報というのは、「お客様によるお店の体験談」になります。

お客様による店舗の体験談は、お客様が直接体験をして得た情報です。お客様の体験談を多数集めてホームぺージに掲載することで、専門性は高まりSEO対策になります。

権威性を高める具体的な対策

権威性というのは、コンテンツや情報の中身ではなく、そのコンテンツ・情報を「誰が発信したか」ということです。

ホームぺージの権威性を高める具体的な対策をご紹介いたします。

①情報発信者を開示する

例えばホームぺージ内ブログで記事を書いて情報を発信する場合、その記事を書いた人の名前や記事に責任を持つ運営会社などの名前を出すことで、権威性を高めることが出来ます。

ただ重要なのは、その記事を書いた人や運営会社に専門性があるかどうかです。

医療資格を持っていない人が健康関連のブログ記事を書いて、その記事に署名をしたとしても、専門家でないために権威性がありません。

②大手サイトから被リンクしてもらう

被リンク(外部リンク)を増やすことはSEO対策の一つですが、大手のサイトから店舗ホームぺージにリンクしてもらうことで権威性を高めることが出来ます。

例えば個人のヨガスタジオのホームぺージの場合、ヨガ協会のホームぺージからリンクをしてもらえれば権威性につながるでしょう。

③サイテーション

あなたの店舗がインターネット上で「サイテーション」というものを獲得すると、あなたの店舗の権威性が高まります。

サイテーションとはネット情報であなたの店舗が言及されることです。

例えばブログで次のようにあなたの店舗が紹介されたとしましょう。

「○○(店舗名)行ったけどすごい良かった!

住所:○○○
電話番号:○○○
ホームぺージ:○○○」

店舗名・住所・電話番号・ホームページのURL(リンクなし)などがあると、サイテーションになります。

このようなサイテーションが増えると権威性が高まることがわかっています。

また効果は少なくなりますが、店舗名・屋号名だけ言及されるだけでもサイテーションになります。

Twitterのつぶやきで「店舗集客集団WAO良かったよ!」などと言及されるだけでも十分です。

信頼性を高める具体的な対策

①専門情報を引用する

法律関係や健康医療関連の場合、様々な論文や専門家による解説記事が存在します。

あなたのホームぺージに書いてあることに信頼性を持たせるために、そうした専門情報を引用して解説することが重要になります。

厚生労働省や法務省などの見解を引用することも有効でしょう。

インターネットの拡大であいまいな情報が多い現代ですから、専門情報の引用によってGoogleなどの検索エンジンに対して「この店舗ホームぺージは信頼性が高い」と見せることにつながります。

YMYLの領域におけるSEO対策の注意点

YMYL領域の店舗ホームぺージはは、SEO対策でどうしても勝てないキーワードがあります。

例えば整骨院・整体院など健康関連の業種の場合、「自律神経失調症」や「椎間板ヘルニア」のような症状名での検索は病院・クリニックが優先されます。

金融情報を扱う業種の場合、証券会社・銀行などのホームぺージが優先されます。

これらの場合SEO対策にリソースを使うよりも、「SEO対策で戦わない」という選択を取ることも1つです。

SEO対策で絶対勝てないキーワードだけれども集客につながることがわかっている場合は、Google広告・Yahoo!広告などのリスティング広告(PPC広告)を利用する方が効率的に集客することが出来ます。

SNSによる情報発信の方が有効に機能する業種・キーワードもあるので、「SEO対策以外にも集客の方法はある」ということは頭に入れておきましょう。

まとめ

「YMYLとは」「E-A-Tとは」「YMYLとE-A-Tの関連性は」「YMYL業種のホームぺージのSEO対策とは」について解説をしてきました。

YMYL業種の店舗の場合、「自分ならではの独自の考え」を情報発信したくなることでしょう。

しかしそれはグッと抑えて、まずは「専門性」「権威性」「信頼性」のあるコンテンツ・情報のみを発信し続けてください。

そうすることでYMYL業種の店舗ホームぺージでも、検索順位を上げていくことが出来ます。

今現在ホームぺージの検索順位が低い場合、今回の記事を参考にしてYMYLとE-A-Tについて理解し、ホームぺージを改善していけば、徐々に検索順位は高まっていくでしょう。ぜひあなたの店舗のホームぺージに役立ててください。

もしSEO対策にお困りでしたら、店舗集客集団WAOのSEO対策サービスをご利用ください。

ホームページのSEO診断から実際のSEO対策プランまで幅広くご要望にお応え出来ると思います。

SEO対策サービス

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この記事を書いた人

wao
wao集客コンサルタント
店舗集客集団WAOの代表。

WEBコンサルタントとして約300の店舗の集客支援を行った実績あり。

・店舗向けホームぺージ制作
・SEO対策
・MEO対策
・PPC広告の運用

などWEBマーケティングを得意としている。